重いけどいいの?お嬢サマ
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夜──慧との約束があるから奏矢と矢絃には、部屋に来ては駄目だと告げれば、
『なんで?』
『何かすんのか?』
すぐ不服そうにする二人。
女子会!とだけ言って私は部屋に戻った。
後ろから『ヤイコになる……』と聞こえたけど、奏矢が回収してくれると信じてドアから覗けば、思った通り奏矢に引っ張られていた矢絃がいた。
──慧が来るからと、すぐ入れるようにドアにストッパーをして軽くお茶の準備をしながら待っていれば、
「来た!冷えるからカーディガン着てきたぞ」
モコモコのカーディガンが羽織った慧はお菓子を手に入ってきた。
「これ、もういいよな?」
「ええ」
ストッパーを外してドアを閉めると、慧はテーブルにお菓子を並べすぐさま座る。
お茶を出しながら私も座れば、互いに一口飲んで女子会スタート。
「と、とりあえずわたしから話すぞ?」
「どうぞ」
人間関係、なんて言ってたけど……慧を見ていて周りのお嬢様たちと何かありそうには感じなかったから、全く予想がついていない。
「そのな、実はだな……」
なかなか口にしない慧に、落ち着いてと頷いて見せれば、慧は深呼吸をして言った。
「わたし……好きな人が出来た、やもしれない」