重いけどいいの?お嬢サマ
「奏矢、矢絃。ここは秋葉さんだけでなんとかしてもらうから、春夏冬さんを探して来てもらえる?」
「い、いいって美青。秋葉に──」
「部屋にいるとは限らないし、秋葉さん一人で寮の中を探すのは大変でしょ?」
「それは……そうだけど」
本当にいいのか?、と慧は申し訳なさそうにかなやいを見上げる。
「勿論です」
「行ってきまーす」
秋葉さんにも申し訳ないと頭を下げられ、食堂を出ていく二人。
すれ違いにならなければいいけど。
「申し訳ありません、一条様。うちの春夏冬のことで、一条様の執事を動かしていただいて」
「わたしからも本当にありがと」
「気にしないで?執事同士、少しでも接点をもって仲良くなるきっかけにでもなればいいのよ」
毎日のように春夏冬さんのフォローをしている秋葉さんだもの。
たまには誰かに任せたってバチは当たらないはず。