ガテン系おまわりさんの、溺愛彼女
「『森のみんなで作ったトライフル』と、『いじっぱりなワニくんの仲直りレアチーズケーキ』です。お飲み物もすぐにお持ちしますね」

 テーブルに置かれたのは、フルーツとクリームがたっぷり入ったトライフルと、便箋の形をしたミニクッキーが乗ったレアチーズケーキ。どちらも、絵本に出てきたものが忠実に再現されていた。

「お待たせしました、『キツネ店長お気に入りのフルーツアイスティー』です。ご注文は以上でよろしいですか?」

「はい、ありがとうございます」

「ごゆっくりどうぞ」

 店の人が立ち去ってから、私は小さく感嘆の声を上げる。

「すごい……全部、とっても可愛い」

 ケーキの隣に置かれたアイスティーは、オレンジ色、黄色、紫の三層の色味に別れており、凍らせたブルーベリーとクランベリーがトッピングされている。

 ケーキもアイスティーも可愛いだけでなく食欲をそそるものだった。

「せっかくなんで、食べる前に写真を撮りませんか?」

「はい……!」

 可愛いらしいケーキたちを写真に収めてから、私たちはケーキを半分こして始めた。
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