ガテン系おまわりさんの、溺愛彼女


「翔のこと見てくれてありがとう、助かったわ……!」

「ううん、翔くんとっても良い子にしてくれてたし、気にしないで」

 公園から帰って来た私たちは、うちの家の玄関の前でお姉ちゃんと合流していた。翔くんはというと、遊び疲れてお腹いっぱいになったこともあり、お姉ちゃんに抱っこされてすっかり夢の中だ。

「黒崎さんも、ありがとうございました。遊んでもらったうえに、ここまで翔を運んでいただいて……」

「お気になさらず。自分も翔くんと一緒に遊べて楽しかったですし、こちらこそありがとうございます」

 翔くんは帰り道で眠くなってしまったため、途中から黒崎さんがおんぶして運んでくれたのだった。

「じゃあね、翔くん。また遊ぼうね」

 別れ際、黒崎さんは眠っている翔くんにそう言って去っていった。

「優花、玄関の鍵開けてもらえる?」

「うん、ちょっと待ってて」

 黒崎さんを見送ったあと、私たちは家に入った。
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