ガテン系おまわりさんの、溺愛彼女
「待って、じゃあ夏祭りの時に二人で一緒にいたのは何?」
「あれは偶然だよ。桃子たちとはぐれて困ってた時、たまたま助けてくれただけ」
「でも、二人でお祭り楽しんだんでしょ?」
「それは……そうだけど」
「じゃあ実質、付き合ってるようなものじゃない? 黒崎さん、彼女いないんでしょ?」
「……知らないよ、そんなの」
黒崎さんと話す話題は子どもに関することが多く、そこまで踏み込んだ話をしたことはない。それに、プライベートなことを聞く勇気もなかった。
「彼女持ちの男なんて狙ってもムダよ、優花。そこはきちんと聞かないと。まあ……どうしようもない奴は、聞いても嘘ついてくるんだけどね」
「は、はは……」
昔、元彼に二股をされた過去を持つ桃子は、忌々しげに呟く。殺気立った目つきには、元彼に対する強い怒りが滲んでいた。
「でも、あんだけ仲良さげなら……彼女いるか聞いたら黒崎さんも察してくれて、すんなりお付き合いまでいけそうだよね」
「まあ、たしかに」
「っ、ちょっと、何言ってんの……!」
実夏のひとことに、今度は私が飲み物を吹き出しそうになる。
「あれは偶然だよ。桃子たちとはぐれて困ってた時、たまたま助けてくれただけ」
「でも、二人でお祭り楽しんだんでしょ?」
「それは……そうだけど」
「じゃあ実質、付き合ってるようなものじゃない? 黒崎さん、彼女いないんでしょ?」
「……知らないよ、そんなの」
黒崎さんと話す話題は子どもに関することが多く、そこまで踏み込んだ話をしたことはない。それに、プライベートなことを聞く勇気もなかった。
「彼女持ちの男なんて狙ってもムダよ、優花。そこはきちんと聞かないと。まあ……どうしようもない奴は、聞いても嘘ついてくるんだけどね」
「は、はは……」
昔、元彼に二股をされた過去を持つ桃子は、忌々しげに呟く。殺気立った目つきには、元彼に対する強い怒りが滲んでいた。
「でも、あんだけ仲良さげなら……彼女いるか聞いたら黒崎さんも察してくれて、すんなりお付き合いまでいけそうだよね」
「まあ、たしかに」
「っ、ちょっと、何言ってんの……!」
実夏のひとことに、今度は私が飲み物を吹き出しそうになる。