恐怖姉妹
女子生徒は安心したように笑みを浮かべると、元いた場所へと戻っていったのだった。
それからすぐに授業が終わるチャイムがなり始めると。拓真は集まっていたファンへ向けてニコヤカに手を降っていた。

それを見た柚柚が顔をしかめる。
「なにあれ。もしかして何人も食ってたりして?」

「そうかもしれないよ? あいつは女子生徒にとっての敵かもしれない」
梨里が更衣室へと向かう拓真を睨みつけて言った。

自分にとっても、他の女子生徒にとっても邪魔な存在である拓真。
このままほってはおけない。

「ねぇ柚柚、私達ならできるよね?」
その質問に柚柚が真剣な表情になって頷いた。

「うん。できるよ」

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