恐怖姉妹
体操着にパックリを大きな穴がひとつ開くと、その後はもう夢中だった。
カッターの刃を四方八方に滑らせてズタズタに切り刻んでいく。
上だけじゃない。
下のジャージも着れないほど切り刻む。
「お前がいるから、私の活躍が曇るんだよ!」
体操着が切り刻みながら梨里が悪態をつく。
そうしてひと刻みするごとにだんだんと梨里の胸がスッとしてきていた。
ずっとずっと拓真の存在を疎ましく感じていたのだと、この時初めて自分でも理解した。
「梨里、もうすぐ授業が終わるよ」
柚柚にそう指摘されるまで梨里は止まることができなかった。
かなり力を込めてしまっていたようで、気がつくと手のひらが真っ赤になっていた。
カッターの刃を四方八方に滑らせてズタズタに切り刻んでいく。
上だけじゃない。
下のジャージも着れないほど切り刻む。
「お前がいるから、私の活躍が曇るんだよ!」
体操着が切り刻みながら梨里が悪態をつく。
そうしてひと刻みするごとにだんだんと梨里の胸がスッとしてきていた。
ずっとずっと拓真の存在を疎ましく感じていたのだと、この時初めて自分でも理解した。
「梨里、もうすぐ授業が終わるよ」
柚柚にそう指摘されるまで梨里は止まることができなかった。
かなり力を込めてしまっていたようで、気がつくと手のひらが真っ赤になっていた。