ホスト科のお世話係になりました
私は自分の顔がカーっと熱くなるのを感じて固まってしまった。
「侑介、星野さんが困ってるから離れろ」

汰斗から冷たい視線を送られても侑介は気にしていない。
ぎゅーっと抱きしめられて心臓がドキドキしてきてしまう。

「全く。離れろって言ってるだろ」
私の目の前のソファに座っていた汰斗がため息まじりに席を立ち、私から侑介を引き剥がしてくれた。

ようやく開放されてホッとため息を吐く。
「とにかく、お試し期間ってことで、明日からよろしく頼む。ここの鍵は職員室にあるから、朝来たらまず職員室へ行ってくれ」

「わ、わかった」
汰斗の説明に頷いて、私はそそくさとホスト科を出たのだった。



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