ホスト科のお世話係になりました
お仕事
ホスト科から出た私は左胸につけているネームを外してカバンの中に入れた。
そしてまた大きく「ふぅ」と息を吐き出す。

先生からホスト科に案内されてまだ1時間も経過していないのにひどく疲れてしまった。

あんなにカッコイイ男子たちに囲まれて会話したことなんてなかったし、ホスト科なんてちょっと信じられない部活の説明を受けたせいだ。

夢の中から現実へ戻るように早足で昇降口へ向かうと、クラスメートの石村百恵が待ってくれていた。

ふわりとした天然パーマの髪の毛をツインテールにしている百恵は背が小さくて、可愛らしい子だ。

「百恵! ごめん、待っててくれたんだ?」
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