社長の推しは、地味メガネのわたしでした。
推し活指南
「はぁぁ!! 推し活のやり方を教えて欲しい!?」
社長室へと呼び出され、開口一番言われた言葉に絶句した。
「あぁ。俺に、推し活とはなんぞやを教えて欲しい」
ソファに座り、優雅に足を組んだ社長が大真面目に言ってくる。社長室に通されてわずか数分だが、すでに回れ右をして退散したい。
この男は、花音のコアなファンではなかったのか?
花音への愛を、惜しげもなく語っていた男が、『推し活』を知らないなんて、そんな事信じられるはずない。
「あの……社長。一つお聞きしますが、貴方様はVチューバー花音のファンで間違いないですよね?」
「もちろんだ。誰よりも花音を愛していると自負している」
自分の分身でもある『花音』への愛を、恥ずかしげもなく語る社長に、こちらがドギマギしてしまう。彼は、花音への愛を語っているだけで、私へ『愛している』と言った訳ではない。そんな事はわかっているのに、頬に熱がたまっていく。はたから見れば、私の顔は真っ赤になっている事だろう。
恋愛経験皆無の私には、社長の言葉はキツすぎる。
「……左様ですか。では、聞きますが、社長は花音のファンとして何かやっている活動はありますか?」
「活動か? そうだなぁ……。花音の定期配信を聴いたり、Web上にある関連動画を見たり、グッズを買ったりか」
「それら全てが、推し活です。応援したい相手=推しと言います。その推しを応援する活動全てが推し活です」
「では、その推しの配信で、大量の投げ銭(スパチャ)をしたり、販売されているグッズを大量に購入することを推し活と言うのだな」
「ちょ、ちょ、ちょっと待ってください。いえいえいえ、何か違います。ま、まさか、社長は今言った事を『花音』にやっているのですか?」
「あぁ。花音からお願いされたら、最大限の愛を返すのがファンの仕事だろ」
本気で頭を抱えたくなってくる。
社長室へと呼び出され、開口一番言われた言葉に絶句した。
「あぁ。俺に、推し活とはなんぞやを教えて欲しい」
ソファに座り、優雅に足を組んだ社長が大真面目に言ってくる。社長室に通されてわずか数分だが、すでに回れ右をして退散したい。
この男は、花音のコアなファンではなかったのか?
花音への愛を、惜しげもなく語っていた男が、『推し活』を知らないなんて、そんな事信じられるはずない。
「あの……社長。一つお聞きしますが、貴方様はVチューバー花音のファンで間違いないですよね?」
「もちろんだ。誰よりも花音を愛していると自負している」
自分の分身でもある『花音』への愛を、恥ずかしげもなく語る社長に、こちらがドギマギしてしまう。彼は、花音への愛を語っているだけで、私へ『愛している』と言った訳ではない。そんな事はわかっているのに、頬に熱がたまっていく。はたから見れば、私の顔は真っ赤になっている事だろう。
恋愛経験皆無の私には、社長の言葉はキツすぎる。
「……左様ですか。では、聞きますが、社長は花音のファンとして何かやっている活動はありますか?」
「活動か? そうだなぁ……。花音の定期配信を聴いたり、Web上にある関連動画を見たり、グッズを買ったりか」
「それら全てが、推し活です。応援したい相手=推しと言います。その推しを応援する活動全てが推し活です」
「では、その推しの配信で、大量の投げ銭(スパチャ)をしたり、販売されているグッズを大量に購入することを推し活と言うのだな」
「ちょ、ちょ、ちょっと待ってください。いえいえいえ、何か違います。ま、まさか、社長は今言った事を『花音』にやっているのですか?」
「あぁ。花音からお願いされたら、最大限の愛を返すのがファンの仕事だろ」
本気で頭を抱えたくなってくる。