Dearest 2nd 〜Moon〜


「───…お帰り、純。」



「───おっかえりなさーいっ!♪」



「……ちょっと遅かったのね。」





吾郎、壱、マリアの順に。


トランプを一目散に放り投げ、待ちくたびれたという態度全面で俺をお出迎え。







そこに……







────…ヒョコっ…。





俺の背後から彩が顔を出し



 



「─────あーっ!!!!

アヤヤだぁーっっ!!!!!」






案の定、目をキラキラと輝かせ叫んだのは壱だ。




初対面の人間に、しかも勝手に“アヤヤ”なんてとんでもないニックネームまで付けられた彩は、引きつった顔で固まっている。




「───本物だね本物!
うわぁっ♪小っちゃーいっ!かわいーいっ!」






壱はいつもの調子全開でパッと彩の手を両手で握り







「────きゃーっ!!!!」


「────きゃーっ!!♪」




────ブンブンっ!!


絶叫している彩の声真似しながら、勢いよく握手。


 




 
……壱は人見知りしない。


“人見知り”って何?って言い切るタイプ。


マリアとは正反対で、誰とでもすぐ仲良くなるし人の何十倍人懐っこい。


壁を作らないし、いい意味で単純だから、こういう場にはもってこいの存在……




……なんだけど。







「……あっ、あのっ…!?」


 
まだ手を上下に揺らされ続けている彩。




……そう、こいつは限度を知らない。



嬉しいとブンブン尻尾振ったまま調子乗るから、そろそろ止めないと。






「───こら壱っ!!!!!
彩びっくりしてるやろっ!」




─────ピタッ。







強く一喝するとやっと動きを止めた壱。






「─────ごめんごめんっ!!!!!
つい興奮しちゃって!



あっ、あのねあのねっ!!



───オレ、本城 壱っていうの!!!!



“いっちゃん”って呼んでねっ!


よろしくねっ、アヤヤっ!」





「………は……はぁ……」

 




────ニコッ♪






壱の無邪気な笑顔で、彩は恐る恐る頷いた。



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