Dearest 2nd 〜Moon〜
「そっちライトオッケー!?」
「ねぇあのバックコーラスの人達は!?」
━━━━━バタバタバタ……!
ステージ裏は、大勢のスタッフ達があっちへこっちへ右往左往して動き回っている。
ライブ出演者、音響、照明、美術関係、衣装スタッフ進行役に実行委員達。
その他にも細々と色んなスタッフ達がいて、目まぐるしく動き回っていた。
「あっ!!紅さん!
トップバッターだけど、流れ大丈夫ですか!?」
大勢のスタッフ達が流れと進行を確認。
……かと思いきや
「すみませーん!衣装チェックさせて下さい!」
進行の紙を一緒にスタッフと見ていると、すぐさま衣装スタッフが現れ俺達を囲んでいく。
立ってスタッフと流れを確認してるだけで、後の細々した事も全部担当のスタッフにしてもらえるから、ホントこの時だけはちょっとした芸能人気分だ。
久し振りやなー……。
こんなんやったなぁ……
「はいっ!オッケー!」
「おぉっ♪ありがとう♪」
周りのスタッフが嵐のように動き回り、片手にマイクが握らされ、俺は自動的にスタンバイ万全の状態に。
いつ見ても、この学祭を盛り上げようとしている実行委員達の機敏な動きが素晴らしい。
カツンッ……。
一歩進むとその後ろから。
「いよいよだな。」
俺の肩に手を組む吾郎、
「……ぶっ倒れないでよね。」
ドラムステッキをクルクル回し、ニヤリと笑うマリア、
「あーっ楽しみー!!ひっさしぶりだなこの感じっ★★」
ジャラジャラとアクセサリーを揺らし、壱が楽しそうにステージ先を見つめた。
「………」
スッ………
俺は目を閉じ、思いっきり息を吸う。
……大丈夫だ。
もう大丈夫。
俺は歌う。
歌ってみせる。
一年前、ここで躓いたならここからまた立ち上がる。
……もう一度、ここから始めてみせる。
もう一度目を開き、前に広がるステージを真っ直ぐに見つめた。
その瞬間、
━━━━━パンっ!
パンパンッ!!!!
|━━━━━ワァァッ……!