Dearest 2nd 〜Moon〜



どっちにしろ、彩がそんな無理矢理なコトする訳ないと思っていた。


誰もがみんな拒否すると思っていた。

  


………が。






「……あ、朝岡さん…
じゃあ何食べたい…?」





───するんかい!!!!




……心の中で思いっきりツッコミを入れたその瞬間、マリア、吾郎、壱は趣味悪くニヤリと笑った。




あぁぁぁ〜………ウソやろぉぉぉ………。



心の中で絶叫するが、やるしかないと腹を括る。


 


「───えっ?
えぇ~……と……



───…じゃ豆腐……。」




「わ、分かった……」




ぎこちない二人と横で見ている三人のニヤニヤはもう止まらない。(←趣味悪い。)






「……………、」





逃れられないコイツらの悪ノリに真っ赤になってる彩。



悪ノリをフツーにやってくる奴らでほんまごめん、ってめっちゃ思う。



彩は緊張からか、小刻みに震える指で豆腐を冷ましていた。



……俺何で豆腐とか言うてもうたんやろ。 



冷めにくそうで、待ってるこの時間がとんでもなく恥ずかしいんですケド……。
  



は、吐きそう。




しかも彩も彩で






「────……た……




────……食べて…?」





とか健気に言ってくるもんだから





「~~~~~~…ッ」






と、吐血しそう。




恥ずかしさから視線はどこへ行った状態の俺の口に近付けてくるから、もう覚悟を決めた。




もうどうにでもなれ!!!!!






─────…ぱくっ。





目を閉じ、なるべく三人の顔を見ないように食べきると。





「……美味しい?」



「……うん。

うま……──ゲホゲホッ!!!!」





も、もうムリ!!!!恥ずかしすぎる!!!!




咳をしながらブンブンと手を振りまくる俺。





「─────…っ…



───もうあかん!!!!
あかんってほんまに!!!!!
俺死ぬ!!!!!!!!」






「あはははは!!!!何だそれ!!いつもの純じゃねぇ!!!!」


「──…腹痛い。
純、彩の前ではいつもそんなんなの?」



「“死ぬ”だって。あの純が………」




笑いを堪えていた三人はゲラゲラとお腹を抱えて笑い転げる。



くーっ!!!!!!

ムカつく野郎共がっっっ!!!







「───…うるさいっ!!

お前らが変なリクエストばっかりするからやろ!」




「んなこと言っちゃって~♪本当は~♪」



「余裕ないくせに~♪」


「嬉しいくせに~♪」




「~~~~お前らなぁ~~……!!!!!!」



こういう時だけ足並み揃えて合唱する三人に拳を上げ反撃するも




「───あははは♪」




楽しそうに笑う仲間と彩を見て、幸せな誕生日だな……と心底思った。




……きっと三人が裏で色々考えてくれたんだろうから。




彩を誘ったのも、きっと俺が一番喜ぶと知っていたからだろうな……と。




どんなモノをもらうよりも。



何よりもその気持ちが嬉しかった。












“────きっとね。


このあと純が思わず笑顔になっちゃうような、そんな素敵な出来事が起きるハズだよ”










………そうだな。



マリアが言ってたことは、間違ってなかったな。


 


………ありがとう。



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