Dearest 2nd 〜Moon〜
「…──じゃあお手並み拝見といこか~♪」
「・・・・・」
目の前には、ズラリと並ぶ夏休みの宿題の山。
よくもまぁこんなに宿題溜め込んでるなぁと笑いたくなるのも飲み込んで、俺は急に先生面なんかしてみたりする。
彩はチラチラと俺の表情を伺うが、心なしか少し緊張気味のようで。
恐る恐る宿題に手を伸ばし、この緊張感にふさわしくないプーさんのシャーペンをノックさせた。
「…じゃあまずは~…
ウォーミングアップに得意教科から♪」
そう言って、宿題のページを開いた教科は国語、英語、社会。
「うわ、思っきり文系全開やな。」
「うん、文系好き~♪」
なるほど、と納得するくらいシャーペンが進む。
失礼かもしれないけど、彩が勉強するっていうか、こんなにスラスラ問題を解いていくのが意外だった。
(↑やっぱり失礼。)
「国語はねぇ、古文が好き~」
彩は源氏物語について問題を解きながらそう笑う。
「えー、すげぇな。
俺古文苦手やったかも。」
「だってさぁ、昔の恋愛事情とか分かって面白いから。」
「え、そっち?」
「うんっ♪
だってほら、和歌とか読み合って愛を確かめあうんだよ。
何か素敵だよね~」
彩はポワンと乙女モードで俺に笑った。