Dearest 2nd 〜Moon〜
「……あ、あの……っ!!
朝岡さ──…」
君は慌てふためいた結果、俺に静止を求めようとする。
俺は余裕で笑って人差し指を口に当て
「───…昔習わんかった?」
「何を………」
「───…図書館ではお静かにって、さ。」
「!」
─────……ふわっ…
抱き締めた感覚は、どれだけ久し振りだったのか。
小さくて、華奢で。
普通に力入れたら潰してしまいそう。
おまけに、抱き締めたら香ってくるシャンプーの香りが更に胸を締め付ける。
「───…あさ……」
すっぽりとうずくまっている腕から発する彩の声さえ逃したくない。
「───…彩……」
…───あぁ、俺。
無理かも。
こうしてるだけでも幸せなんて、本当なんだ?
んな一途過ぎる思いなんかあるわけないって
ないって……
思ってたのに───…
「っ」
……カッコ悪。
泣きそう、だなんて。
困惑してる彩の顔は俺を自然に笑顔にさせてくれる。
泣きたいのか笑いたいのかどっちだ?
呆れそうなくらい、自分に聞きたいよ。
「────なーんちゃって♪」
茶化して体を離す。
「………なっ……」
「からかうと可愛いな、彩は。からかいがいあるよ。」
「~~~~~~…!」
悔しそうにする君が、また堪らなく愛しい。
「ちょっ…朝岡さん…っ!!」
「あははは♪」
くるりと背を向け、わざとその場を後にする。
…───いつか。
そう、いつの日か。
本当の意味で君を捕まえたい。
今はまだ、違う方向に向いている君をいつか俺に振り向かせてみたいよ。
今までは
“そんな日が来るはずない”
って諦めてた事───…
いつか、絶対に実現させたい。
その瞳に、いつか俺が映る日が来ますように。