Dearest 2nd 〜Moon〜
東京での小学校生活は記憶にうっすら残ってる程度。
何せずーっと色んな場所を転々としていたから、定まった記憶がない。
でも、連絡してきてくれた弥生は違う。
当時からクラスのしっかり者で面倒見が良かった彼女は、転校生だった俺をすぐ受け入れてクラスに打ち解けさせてくれた。
だからかな。
今でもすごく印象に残ってるし、未だにマメに連絡をくれる。
同窓会の連絡をしてくれたのも彼女だし、今回久し振りに会うのが楽しみだったりする。
だから今回行こうって気になったんだ。
「明日は新幹線?」
「いや、飛行機。
空港まで車で行って、朝一番の便に乗る予定。」
「そっか、じゃあ早く寝なきゃだな。
壱、マリア。
そろそろ帰ろう。」
「分かった~!!」
「──…純、東京土産宜しくね。」
「了解♪」
「気を付けてな。」
気を利かしてくれた吾郎に連れられ、壱とマリアも俺の家を後にした。
「…───さーて。
もう寝るか……。」
電気を消し、明日の再会に楽しみを覚え眠りに付いた。
────…これが…
今考えたら間違っていた選択だったのか。
偶然とはいえ、しなければ良かった選択だったのか……。
些細なキッカケの引き金を引いてしまったのは俺だった。
…───結果的に
俺は失うことになったのだから。
────…彩のことを。