Dearest 2nd 〜Moon〜
───…これって俗にいうヤキモチ?
彩が?俺に?
…───まさか。
「……気になってわざわざ電話してきたん?」
『……うん…
だってきっと朝岡さん人気者だし…
いっぱい…
女の人もいるんだろうなって思ったら……』
────…まさか。
今の状況が非現実過ぎて、口から言葉が出てこない。
思いもしない不意討ちを食らった感じで。
真逆の立場しか味わった事がないから、ホントこの状況は不慣れ過ぎる。
でも嬉しい。
すごい嬉しい。
「───…あははっ」
顔をくしゃくしゃにして笑っている俺がいた。
『ちょっ…!!
ねぇ何で笑うの…』
「だって嬉しいんやもん。しょうがないやん?」
『……』
君は今どんな顔をしてる?
恥ずかしくてうつ向いてる?
それとも、子供みたいに頬っぺたを膨らまして拗ねているのかな。
「…───ご安心を。
同窓会やから女も勿論来るけど、俺には好きな人がいるから♪」
『───……っ』
ねぇ頼むから
そんな風にいじらしい事して、俺の心臓を刺激しないで。
うつ向いてる姿より
拗ねてる姿より
俺は“今”の君の顔が見たい。
俺がそう言って安心した?
泣きそうに笑ってる?
「───…それにさ。
どうせ今回出席する同窓会って、ほとんど覚えてない人らばっかやら。」
『……ほんとに…?』
「ほんまやって。
少しだけ通った小学校やからね。
だから彩は安心して受験勉強頑張りなさい♪」
『うん…』
…───心なしか彩は涙声で頷いた気がした。
まぁこれは完全に聞き間違いだとして。
「───…彩。
俺そんなん言われたら期待してまうで?」
『へ……?
い、いやっあの!!
別にそういう意味じゃあ…──』
「───…分かってる。
でもすごい嬉しかった。ありがとうな。」
可能性は諦めない限りゼロじゃないかもしれない。
キラキラと輝く朝日に向かって飛び立つ飛行機の中で、そう思ったんだ。