Dearest 2nd 〜Moon〜
「そっ、そういや純はさ、今大阪に帰ってるの?」
「うん、あれから色んなとこ行ったけど今は大阪に落ち着いてる♪」
「へぇ~大阪戻ったんだね♪今は?働いてる?」
「いや、高校卒業してからは働いてたけど今は大学生♪」
「えっ大学生!?
じゃああたしと一緒じゃん!」
「え?弥生も学生さん?」
俺の問いかけに弥生は興奮したように首をコクコク。
この同窓会で大半が就職・社会人組だったから何か奇遇。
───が……。
よりによって、この再会が数奇な運命の糸を手繰り寄せる事となった。
「純は何の大学行ってんの?」
「音楽♪」
「はっ!?!?音楽!?!?」
「んな驚くとこか?
こう見えてバンドも組んでるんやから♪」
「バンド!?!?」
弥生は俺の言うこと言うこと過敏に反応。
信じられないのは分かるけども、疑いの眼はキツイ。
「ほーんーまやって。
そんな信じられへんねやったら大阪来た時はライブ見に来て♪
弥生の好きな曲、心込めて歌うからさ。」
「歌う……って…え?
純、まさかヴォーカル…なの?」
「そ。これでも一応、ね」
そう言えば、弥生はパッと顔色を変え
「ほんとっ!?!?
大阪行ったら純の歌聞けるの?」
「おーイエス♪」
「まぁじぃ!?!?じゃあ行く!
んで、ついでに大阪観光もお願いしちゃうっ♪」
ちゃっかり大阪観光までリクエストしてきた弥生に、俺は微笑み
「えぇよ。
大阪やったらこの大阪大使に任せな♪」
「やぁぁぁぁったぁ~!!☆」
弥生は本当に嬉しそうに喜んで、そのあまりのリアクションに俺まで笑った。
“歌えない”
…───そんな基本的な事を忘れたままで。