Dearest 2nd 〜Moon〜
…───何故なら、気持ちが分かるから。
失恋は新しい恋のステップアップとも言うかもしれない。
───…けど、実際はそんな簡単にはステップアップ出来るはずもない。
もがき苦しんで前を向く事は、決して簡単じゃないこと。
───…俺も、知っていた。
再び走り出した車の窓から見える景色は味気なく、ぼんやりと外を見つめていると
「……朝岡さん。」
「ん?」
「───…彩は……
元気、ですか?」
ぶんは、ポツリと消え失せそうな声で聞いた。
「……」
震える手を見て俺は悟った。
ぶんは初めから、きっとこれが聞きたかったんじゃないかと。