Dearest 2nd 〜Moon〜




ぶんは虚しく光る画面の彩の番号を見つめたまま、俺の返事を待っていた。



その姿が何だかんだ寂しそうで、虚しくて。




……何だか今にも割れそうなガラス細工みたいだ。






「………元気、かな。一応は。」




「……一応……?」




俺の言葉にやっとこちらを振り返り、ポツリと消えそうに答えたぶんから今度は俺が目を背く。








いつもそうだ。




俺はいつもコイツから敗北感が拭えない。




いつもいつも終わりのない焦燥感に駆られてしまう。





"東京"という離れた地から、まだ彩を心配していること。


想いを寄せていること。






そのどれもが俺をいつも追い詰める。





忘れていた"焦り"と言う名の感覚が、また汚い感情にカタチを変えてしまうのか………





俺はそれを避けるように深呼吸のような溜め息のような息を吐き







「彩は………まだ少なからずお前の事を思ってる。」







イラつきを隠すかのように、さらに俺は窓に目を向けた。





「………」






ぶんは今どんな顔をしているのだろうか。








死んでも見たくなかった。









「……そう……ですか……」




ぶんは動揺を帯びた声でそう言って。





俺はつまらなそうに、窓ガラスから無機質な雑踏を眺めて聞こえないフリをした。








――――――サァァァッ…







さっきから急に雲行きが怪しかった空はとうとう持たず、雨を降らせ……





道行く人のカラフルな傘が次々と開いている光景を頬杖付いて見ていると






「………朝岡さん」





「……ん?」






「……もし良かったら……」





「……」







「時々、あなたにまた連絡しても良いですか……?」









―――――――ザァァァァッ!!








俺は何一つ動じず、視線さえそのままで頬杖を付いたまま窓を見つめていた。



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