Dearest 2nd 〜Moon〜
第20章 取り戻した声
第20章 取り戻した声
────数日後…。
暑かった夏が終わり、新学期が始まった。
久々の登校にザワつく校内で、俺の目の前にはピョンピョン跳ねてる猿が一匹。
「……でっ!!純はっ、そのままっ、帰ってっ、来たのっ」
「んー。」
「ってかっ!東京バナナっ、ちょおだいっ!!」
「届いたらね」
「いやぁぁぁぁ!!純の意地悪!!」
猿の正体は壱。
俺の手から東京土産を取ろうとして届かないから、エサを目の前にしてずーっと跳ねてる。
俺はそれが面白くてあと少しで届きそうなもんなら土産を頭上に上げた。
「……あらー。猿にエサやってるの?」
「ははっ、朝から餌付けか純。」
「おっマリア、吾郎♪」
そこでマリアと吾郎が合流。
いつもの変わらない四人になった。
「もうバナナバナナうるさくてこの猿は。」
「───なっ!!!猿とかエサとか酷くない!?
純っ!!いい加減ちょおだいっ!!」
「はいはい」
「わーい♡いっただっきまーす!」
壱はニコニコと土産の包みを開け、上機嫌だ。
「マリアは?いる?」
「んー。甘そうだからパス。」
「そっか。吾郎は?」
「貰おうかな。」
吾郎に土産を手渡し、俺も包みを開ける。
────……と。
「ってか!!ねぇ純さっきの話の続き教えてよっ!」
「へ?純、何かあったのか?」
「何なに、面白そー」
「あー…まぁ…」
壱が食べながらも話を聞こうと急かすから、吾郎とマリアにもバレてしまった。