Dearest 2nd 〜Moon〜
「なんかさっ!!ここまで上手いこと再会しちゃうってなると、逆に何か運命感じちゃうよねー?」
「…めちゃくちゃ嫌な運命よね、それ。」
「…や、腐れ縁ってマジであるんだな…。」
三人がまるで井戸端会議の様に話し始めたもんだから、俺はハァっと溜め息一つ付く。
深い深い溜め息を。
「……何かしかも感じ変わってたし、アイツ。」
「それって要は東京行って垢抜けたってことなんじゃないの?」
────プシュッ!
マリアが炭酸飲料を開け、俺に問い掛ける。
シュワシュワと音を立てる泡を見つめ、俺は頬杖をついた。
「……ん〜。何か垢抜けたとは違うんよね。
俺が知ってる高校生の時のぶんはあんなんじゃなかったな……」
「へぇ〜??」
高校生の頃のぶんといえば、大人しくて真面目で素直な気がしたんだ。
あと器用な気がした。
それは恋愛においても、だ。
恋愛に対して不器用な俺はチカとなかなか終わらせる事が出来なかったけど。
ぶんはその点上手いこと恋愛こなしてた気がする。
……彩には言わなかったけど、アイツは女が絶えたことはない。
いつも誰かしら横に女の子がいたような気がする。
でも彩と付き合って別れ、空港で送り出した時。
“”──…本当は……っ
……俺……
彩が、今日来てくれる事を少し期待していたんです──……。
別れを告げたのは俺なのに、まだ期待してる自分もいて……
……バカですよね……
彩に、最後に渡した手紙に……
“今日出発する”って書いたんです……
まるで来てくれるかを試すみたいに………
………でも…もう……”
今までと違って彩の事がホントに好きだったんだなと思った。
……だから東京で再会した時、冷たく笑い、楽しそうもなく高級車を乗り回しているぶんはどこか違う人のようで。
弥生と付き合う感じになっていたのも正直ビックリした。
俺はやっぱり不器用だから、彩の事が忘れられなくても他の女と“とりあえず”付き合って言うのはもう考えられないからな…。
何でたった数ヶ月であんなにぶんは変わってしまったんだろう。
ボーッとそんな事を考えていた時だった。
「────おーい紅御一行さん!!★
ちょっといいか??」
長期休みが明け、ライバルバンド大和のリーダー隼人が俺達に声を掛けてきた。