その息尽きるまで時間は無限
「私のお父さんね、教育委員会の偉い人なの。松下楓って男の子が困ってるって友達から聞いたから、助けてあげようと思って。」


ね?と可愛らしく顔を覗き込んでくる。

まつ毛が長く、ぱっちりとした清い瞳に見つめられ、頭の中がじんと熱くなる。


「そう、なん…だ。」


とにかく、これが佳凪と俺の馴れ初め。





ーーーーそれからは、終業式までどれだけいじめられようが、体がずっと温かく、苦じゃなく、幸せだった。


マゾヒズムに目覚めたわけではない。
後1ヶ月足らずでこの地獄から抜け出せることが佳凪のおかげで決まっていたからだ。





ーーーーもしかしたら、8歳の冗談だったことしれない。ーーーー



同じ8歳の脳でもそれを考えることは容易だっただろうし、普通なら俺だってそう疑っていたが、あの一瞬に説得力が詰まっていた。
なぜかは未だわからない。
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