警視正は彼女の心を逮捕する
鷹士は渡されたインカムを装着した。
今度は逆探知及び音響係の捜査員達の準備が整ったのを確認して、携帯をアクティブにする。
「賀陽だ」
『僕にはわからない』
虚ろな声が室内に響く。
全員が悠真の言葉を聞き入る。
『日菜が僕を好きじゃないって言うんだ。……僕には彼女しかいないのに』
「ふ」
ざけるな、と怒鳴りそうになった鷹士を課長補佐が慌てて制止してきた。
鷹士はぐっと堪える。
冷静さをかなぐり捨てた上司に、捜査員が注視した。
悠真の、魂をどこかに置き忘れたかのような独白が続く。
『日菜を大事にしたいから、愛人になってくれと頼んだ。けれど、断られてしまった』
「……女性に圧倒的人気の『政界のプリンス』でも、振られるのか」
誰かが軽口を叩き、途端に周りから叱責を受ける。
『綾華と結婚したことを日菜は怒っている。久しぶりに会えたのに、彼女は僕と会話するのも厭わしそうだった』
今度は逆探知及び音響係の捜査員達の準備が整ったのを確認して、携帯をアクティブにする。
「賀陽だ」
『僕にはわからない』
虚ろな声が室内に響く。
全員が悠真の言葉を聞き入る。
『日菜が僕を好きじゃないって言うんだ。……僕には彼女しかいないのに』
「ふ」
ざけるな、と怒鳴りそうになった鷹士を課長補佐が慌てて制止してきた。
鷹士はぐっと堪える。
冷静さをかなぐり捨てた上司に、捜査員が注視した。
悠真の、魂をどこかに置き忘れたかのような独白が続く。
『日菜を大事にしたいから、愛人になってくれと頼んだ。けれど、断られてしまった』
「……女性に圧倒的人気の『政界のプリンス』でも、振られるのか」
誰かが軽口を叩き、途端に周りから叱責を受ける。
『綾華と結婚したことを日菜は怒っている。久しぶりに会えたのに、彼女は僕と会話するのも厭わしそうだった』