警視正は彼女の心を逮捕する
「鷹士さんたら」
子供じゃないんだからと思いつつ、自分を案じてくれる人がいるのは嬉しい。
暗くなった気持ちが浮上してきた。
ぽちぽちとメッセージアプリに打ち込む。
「ありがとうございます。最終的には到着しましたが、迷いました」
案内板があったけれど、それでも迷った。
そればかりを見ていると、歩いている人にぶつかりそうになるし。
都会の人ってすごい。
上京して一年経ったけれど、この人口密度の濃さと迷宮のような駅の構内には、いまだに慣れない。
……同居するときは、悠真さんがターミナル駅まで迎えに来てくれて。
すいすいと、人の間を避けていく彼を追うのは大変だったけれど、幸せだった。
「悠真さん……」
ぐす。いけない、油断しているとメソメソしてしまう。
携帯が振動する。
『迷ったら、おまわりさんに聞くといい。親切に教えてくれるよ』
思わず、顔がほころんだ。
これは、鷹士さんに聞けってことなんだろうかと思いかけ。
全力で首を横に振る。
「……私ったら。リップサービスを信じちゃだめ」
子供じゃないんだからと思いつつ、自分を案じてくれる人がいるのは嬉しい。
暗くなった気持ちが浮上してきた。
ぽちぽちとメッセージアプリに打ち込む。
「ありがとうございます。最終的には到着しましたが、迷いました」
案内板があったけれど、それでも迷った。
そればかりを見ていると、歩いている人にぶつかりそうになるし。
都会の人ってすごい。
上京して一年経ったけれど、この人口密度の濃さと迷宮のような駅の構内には、いまだに慣れない。
……同居するときは、悠真さんがターミナル駅まで迎えに来てくれて。
すいすいと、人の間を避けていく彼を追うのは大変だったけれど、幸せだった。
「悠真さん……」
ぐす。いけない、油断しているとメソメソしてしまう。
携帯が振動する。
『迷ったら、おまわりさんに聞くといい。親切に教えてくれるよ』
思わず、顔がほころんだ。
これは、鷹士さんに聞けってことなんだろうかと思いかけ。
全力で首を横に振る。
「……私ったら。リップサービスを信じちゃだめ」