【完結】七年越しの初恋は甘く熱く、ほろ苦く。
「今日は楽しかったね、祥太くん」
帰りの車の中で、絵梨沙は楽しそうに笑っていた。
「楽しかったな」
「うん。祥太くんとだから、より楽しかったよ」
絵梨沙がそうやって嬉しそうに笑う姿を見ていると俺まで嬉しくなるし、楽しくなる。
絵梨沙とこうして笑い合える関係は幸せだ。
「俺もすごく楽しかった」
「ありがとう。今日は連れて来てくれて」
絵梨沙が嬉しそうに笑う姿は、あの頃のまま変わってなかったことに安心している俺がいる。
俺はずっと絵梨沙のこの笑顔が好きなんだ。 あの頃からずっと、俺は絵梨沙のこの笑顔を守りたいと思っていたんだ。
俺はこの笑顔をずっと大切にしたい、本気でそう思える。
「絵梨沙が楽しいなら、良かった」
「すごく楽しかったよ。 祥太くんとだから、楽しいんだけどね」
「嬉しい言葉だな」
絵梨沙は帰りの車の中で「祥太くんとこうしてデート出来るなんて、本当に幸せだなあ」と窓の外を向きながら笑っていた。
「絵梨沙、今日も家まで送るよ」
「いつもごめんね。ありがとう」
「気にするな。 俺がそうしたいからするんだ」
絵梨沙と少しでも長く一緒にいたいと思うのは、間違いないんだ。
こうして二人だけで一緒に過ごせる時間は、俺にとって本当に特別なものだ。
「祥太くんが優しいから、つい甘えちゃうなあ」
「俺はもっと甘えてほしいけどね」
「え、そうなの?」
だって絵梨沙が俺に甘えてくれる姿が本当にかわいいから、俺はもっと甘えてほしいんだけどね。