最悪な結婚のはずが、冷酷な旦那さまの愛妻欲が限界突破したようです
「す、すみません。貴治さんも濡れちゃって」
グラスの水をこぼしドレスを濡らしていたが、彼を密着したせいで貴治さんの服も湿った状態になっている。部屋の空調が整っているとはいえ、このままでは風邪を引かせてしまう。
「シャワー浴びてき――きゃっ」
バスルームへ促そうとして、急に体が宙に浮いた。貴治さんが、まるで子どものように正面から私を抱き上げたのだ。
「酔っているときにシャワーは勧めない。余計に酔いが回る」
「だから、私じゃなくて貴治さんです。お、下ろしてください」
抗議するものの貴治さんは意に介せず、バスルームではなくベッドルームに歩を進めた。
「入るなら、臨も一緒に、だな」
「な、なにを言っているんですか!?」
冗談とも本気とも捉えられる発言に、動揺が隠せない。しかし貴治さんは表情を崩さない。
「だったらおとなしく従うんだ。ガウンが用意されていたからそのドレスはひとまず脱ぐといい」
彼がベッドルームに向かう意図に気づき、勝手な想像をしていた自分が恥ずかしくなる。
ベッドルームはリビングと同じ白を基調としているが、アクセントにダークグリーンがプラスされ、シックな雰囲気だった。ベッドは俗にいうキングサイズでテレビでしか見たことがない大きさに目を奪われる。
グラスの水をこぼしドレスを濡らしていたが、彼を密着したせいで貴治さんの服も湿った状態になっている。部屋の空調が整っているとはいえ、このままでは風邪を引かせてしまう。
「シャワー浴びてき――きゃっ」
バスルームへ促そうとして、急に体が宙に浮いた。貴治さんが、まるで子どものように正面から私を抱き上げたのだ。
「酔っているときにシャワーは勧めない。余計に酔いが回る」
「だから、私じゃなくて貴治さんです。お、下ろしてください」
抗議するものの貴治さんは意に介せず、バスルームではなくベッドルームに歩を進めた。
「入るなら、臨も一緒に、だな」
「な、なにを言っているんですか!?」
冗談とも本気とも捉えられる発言に、動揺が隠せない。しかし貴治さんは表情を崩さない。
「だったらおとなしく従うんだ。ガウンが用意されていたからそのドレスはひとまず脱ぐといい」
彼がベッドルームに向かう意図に気づき、勝手な想像をしていた自分が恥ずかしくなる。
ベッドルームはリビングと同じ白を基調としているが、アクセントにダークグリーンがプラスされ、シックな雰囲気だった。ベッドは俗にいうキングサイズでテレビでしか見たことがない大きさに目を奪われる。