最悪な結婚のはずが、冷酷な旦那さまの愛妻欲が限界突破したようです
「私、両親がいないからって勝手に偏見の目を向けられて、寂しさも相まって自分の境遇を恨んだりしました。みんな敵で、優しくするのは私が可哀想だからだって決めつけて……。でも、おばあちゃんが――どんな私でも受け入れて愛してくれる相手がいたから、両親がいなくても平気だったんです」
おばあちゃんがいなかったら、私も貴治さんみたいに、素直に人の厚意を受け取れなかったかもしれない。
「貴治さんにも損得なしに愛してくれる相手が絶対現れます! お互いに必要だと思える女性が。だから次は、そんな相手を選んでくださいね」
私みたいにご両親に対するあてつけのためや、別れるのが都合がいいという理由ではなくて。
勢いでまくし立て、背中から汗が噴き出しそうになる。大きなお世話もいいところだ。
「あ、あの……」
顔面蒼白になる私に対し、貴治さんはため息をついた。
「先のことはわからないが、今の俺の妻は臨だからな」
「もちろんです。ご両親になにを言われてもちゃんと聞き流しますから!」
間髪を入れずきっぱりと答える。貴治さんの妻としての役割はきっちりこなすつもりだ。
私の勢いに圧されたのか、貴治さんは虚を衝かれたような顔になる。しかし、ふっと表情を緩めた。
「いろいろと話しすぎたな」
立ち上がって食器をシンクに運ぼうとする彼につられ、私も立ち上がる。
「いいえ。話してくれてうれしかったです! 貴治さんの……旦那さまについてのことを知ることができてられて」
契約上、祖母の土地をも手に入れるために彼の妻の役目をまっとうする必要はある。それも確かだけれど、今は純粋に彼の役に立ちたい気持ちが強くなっていた。
おばあちゃんがいなかったら、私も貴治さんみたいに、素直に人の厚意を受け取れなかったかもしれない。
「貴治さんにも損得なしに愛してくれる相手が絶対現れます! お互いに必要だと思える女性が。だから次は、そんな相手を選んでくださいね」
私みたいにご両親に対するあてつけのためや、別れるのが都合がいいという理由ではなくて。
勢いでまくし立て、背中から汗が噴き出しそうになる。大きなお世話もいいところだ。
「あ、あの……」
顔面蒼白になる私に対し、貴治さんはため息をついた。
「先のことはわからないが、今の俺の妻は臨だからな」
「もちろんです。ご両親になにを言われてもちゃんと聞き流しますから!」
間髪を入れずきっぱりと答える。貴治さんの妻としての役割はきっちりこなすつもりだ。
私の勢いに圧されたのか、貴治さんは虚を衝かれたような顔になる。しかし、ふっと表情を緩めた。
「いろいろと話しすぎたな」
立ち上がって食器をシンクに運ぼうとする彼につられ、私も立ち上がる。
「いいえ。話してくれてうれしかったです! 貴治さんの……旦那さまについてのことを知ることができてられて」
契約上、祖母の土地をも手に入れるために彼の妻の役目をまっとうする必要はある。それも確かだけれど、今は純粋に彼の役に立ちたい気持ちが強くなっていた。