最悪な結婚のはずが、冷酷な旦那さまの愛妻欲が限界突破したようです
鎌田社長は幼い頃から貴治さんを知っていて、いろいろ案じていたところがあったらしい。貴治さんがどんなふうに育ってきたのかは本人や彼のお母さんから少しだけ聞いたけれど、彼の今の性格ができあがったのは環境によるものだったのは間違いない。
「貴治くん自身、結婚に前向きじゃなかったし、それでも最後はご両親の勧める相手と結婚すると想像はしていた。だから、貴治くんが自分で臨さんを選んで、結婚したと聞いて安心したんだ」
自分の息子のようにうれしそうな鎌田社長に胸が軋む。
彼が鎌田社長に土地をあきらめてくれと頭を下げたのも、私と結婚したのもすべては契約があってで、彼が結婚したくないという目的があるからだ。
今日、挨拶した人たちがどう感じているのかはわからない。貴治さんの思惑通り、釣り合わない、貴治さんにはふさわしくない相手だと内心では思う人もいるだろう。でも鎌田社長みたいに、純粋に貴治さんの結婚を喜んでくれている人もいる。
「わ、私に貴治さんはもったいない相手なんです。今日、改めて彼は別世界の人なんだって感じましたし、貴治さんも――」
私の結婚相手として貴治さんは役不足だ。別れるのだから、鎌田社長にこの結婚がうまくいかないと暗に示しておかないと。
「そんなことないよ」
しかし、彼はあっさりと否定した。
「今日、貴治くんに会って、ずいぶん丸くなったと感じたよ。もちろんいい意味でだ。いつもどこか張り詰めている彼が、臨さんを気にかけながらもリラックスしているようだった。この短期間で、驚いたよ。きっと臨さんと結婚したからだ」
鎌田社長の言葉に、なにも言えなくなる。慰めやお世辞などで彼が話しているのではないと伝わってきたから。
「貴治くん自身、結婚に前向きじゃなかったし、それでも最後はご両親の勧める相手と結婚すると想像はしていた。だから、貴治くんが自分で臨さんを選んで、結婚したと聞いて安心したんだ」
自分の息子のようにうれしそうな鎌田社長に胸が軋む。
彼が鎌田社長に土地をあきらめてくれと頭を下げたのも、私と結婚したのもすべては契約があってで、彼が結婚したくないという目的があるからだ。
今日、挨拶した人たちがどう感じているのかはわからない。貴治さんの思惑通り、釣り合わない、貴治さんにはふさわしくない相手だと内心では思う人もいるだろう。でも鎌田社長みたいに、純粋に貴治さんの結婚を喜んでくれている人もいる。
「わ、私に貴治さんはもったいない相手なんです。今日、改めて彼は別世界の人なんだって感じましたし、貴治さんも――」
私の結婚相手として貴治さんは役不足だ。別れるのだから、鎌田社長にこの結婚がうまくいかないと暗に示しておかないと。
「そんなことないよ」
しかし、彼はあっさりと否定した。
「今日、貴治くんに会って、ずいぶん丸くなったと感じたよ。もちろんいい意味でだ。いつもどこか張り詰めている彼が、臨さんを気にかけながらもリラックスしているようだった。この短期間で、驚いたよ。きっと臨さんと結婚したからだ」
鎌田社長の言葉に、なにも言えなくなる。慰めやお世辞などで彼が話しているのではないと伝わってきたから。