幽霊学級
木製の表札には橋本と書かれているから、ここが功介の家みたいだ。
だけど塀の奥に見えている小さな庭は草が生え放題で、手入れされていないことがわかった。
功介はその家の前で立ち止まり、中の様子を伺っているようだ。
自分の家なのに入らないんだろうか?
そう思ったときだった。
「ふざけるな!!」
男の怒鳴り声が家の中から聞こえてきて僕は目を丸くした。
外まで聞こえてくるほどの怒号は、間近で聞けば雷のようにするどいはずだ。
「パパごめんなさい!」
今度は女の子の声が聞こえてきた。
その声は震えていて、恐怖におののいている。
今の声が功介の妹のものだろうか?
続いて食器が次々と割れる音、そしてさっきの女の子の鳴き声が聞こえてきた。
「功介!」
いてもたってもいられなくなって僕は功介に駆け寄った。
さっきまで石像のように棒立ちになっていた功介が息を飲んで振り向く。
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