幽霊学級
「だって、あれを見ていなければ変なヤツだと思われるもん。他のみんなは見ているから信じてくれるだろうけれど」
口で説明しても信じてもらえないようなことが起こったということだろう。
僕は女子生徒から話を聞くのを諦めてトイレに向かった。
そして出てきたとき、淳がすぐ近くに立っていることに気がついて思わず「うわっ」と声を上げて立ち止まった。
淳はさっきと同じような、気味の悪いものを見るような目で僕を見つめる。
僕はそのまま立ち去ろうとしたけれど、淳に手を掴まれて引き止められてしまった。
「なに?」
「ちょっと話がある」
淳は短く説明すると、僕の手を引いて歩き出したのだった。

☆☆☆

淳が僕を連れてきたのは昼間生徒たちが通ることのない、渡り廊下だった。
ここから先は部室棟になっているから、放課後になるまでほとんど人通りはない。
わざわざこんな場所に移動してくるなんてどういうことだろう?
< 71 / 118 >

この作品をシェア

pagetop