I will love you longer them forever
二人はしばらく黙って見つめ合っていた。時計の針がチクタクと音を立てる。その音をかき消すかのように、オスカーが不意に声を上げて笑った。

「ハハッ。なんか、真面目に話したいのに無理そうだ」

「真面目にって学校の授業みたいに話すつもりだったの?普通でいいんじゃない?」

「まあ、固くなる必要はないか。初めて会った日のことは覚えてる?」

「もちろんよ!」

思い出を振り返っていく。オスカーとの一番古い思い出だ。しかし、まるで昨日のことのように思い出せる。

「私がいじめられていた時、オスカーが助けてくれた。ヒーローみたいでかっこよかったよ」

「あの頃のアリスは手に怪我をしてたもんな。その怪我のせいであんな目に……」

「私がこの街に来たのは、あの怪我の治療ができるかもしれないってお父さんが聞いたからよ。怪我のこと、まさか学校中にすぐ広がるとは思わなかったけど」

「俺と出会ってこの街に来てよかったって思った?」

「もちろんよ」
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