推しは恋のキューピッド

私は晴香ちゃんが泣き止むのを待って、
一緒にオフィスへと戻る。


なんとか午後の始業時間前には戻って来れた。
2人でお弁当を片していると、
晴香ちゃんが大きな声で話し始めた。



「梓さん!こうなったら私と合コン行きません?
いいメンツ探しますから!!絶対梓さんが来たら、
皆喜びます!」

そこまで言ったあと、私にだけ聞こえるように、
「失恋には新しい恋です。」
と囁いた。


すると奥に座って聞いていた早川課長が少し
苛立った声をあげる。


「川崎さん。そういう話は業務中にするものじゃないから。気をつけて。中森さんも間に受けないように。」


「すいません。でもまだギリギリ昼休憩中なので」

晴香ちゃんがピシャリと言い返す。
周りの同僚の人たちは、あの冷徹早川課長に言い返したと固唾を飲んでいる。


「あ、業務時間になりましたね。じゃあ詳しい話は業務時間外に2人で話します。」


そう言って、晴香ちゃんはパソコンに向き直る。
早川課長もまさか言い返されるとは思ってなかったのか
びっくりしている。

この子すごいな…
私も晴香ちゃんの行動に衝撃をうけつつも
自分の業務へと戻った。


その後皆んな黙々と仕事に取り組み、気づくと定時の時間になった。



すると早川課長が近づいてくる。

「川崎さん。ちょっといい?」

晴香ちゃんは頷いて早川課長と部屋をでていく。
何の話をするのだろうか…気になりつつ、私は帰り支度を始めた。


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