推しは恋のキューピッド
なんだかんだ3人で談笑して過ごしていると、
あっという間に午後の始業時間になってしまった。


急いで3人でオフィスに戻ると、


「あ!中森さん戻ってきた!
ちょっといいですか?」


同じ部署の田村さんが話しかけてきた。


「どうしたんですか?」


「今ね、広報課の方がいらっしゃってて、
なんか中森さんにお願いしたいことがあるらしくって…」



「お願いですか…?」


入社して6年。
今までそんな事は一度もなかったので、
なんのお願いなのか全く検討もつかない。


すると…奥から1人の男性社員が出てくる。


「申し遅れました。私広報課の野村楽(がく)と申します。」


その姿をみて、私は目を見開く。


「え!がっちゃん??…なんでここに??」


「あず姉久しぶり〜!」


そう言ってがっちゃんは私に抱きつこうとする。
それをすんでの所で、すぐ後ろにいた早川課長がガードする。


「おい。ここは職場だぞ。そういうことはやめろ。」


早川課長のドスの効いた声がオフィスに響く。


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