悪女の代役ステラの逃走。〜逃げたいのに逃げられない!〜
「俺の娘、アリスがやっぱりお前と会いたいみたいでな?ほら同じ学院の生徒でもあるし接点もあるだろ?お前のことをいたく気に入っていてなぁ」
「…」
「どうだ?まずはゆっくりアリスと一緒にお茶でもしてみないか?」
「…」
「話してみなければ何もわからないだろう?俺はきっとユリウスもアリスを気にいると思うんだがな?」
今日もいつもの如く太陽のような明るさでクラーク隊長が自身の娘のアピールをする。
俺はそんなクラーク隊長のいつもの話をただただ黙って聞き続けた。
「…クラーク隊長」
クラーク隊長が話し合えたタイミングを見計らって俺は口を開く。
「俺はアナタの娘さんのことを全く知りません。興味もありません。ですから会いません」
そしていつものようにそう冷たく言い放ち、クラーク隊長をまっすぐ見据えた。
興味も関心もない相手に時間を割く暇などない。
ただでさえいろいろと忙しいのだ。そんな時間があるのならステラに会いに行く。