悪女の代役ステラの逃走。〜逃げたいのに逃げられない!〜





「…ごめんなさい」

「…わかればよろしいのです。もう2度とこのような…ん?」



申し訳なさそうにしている私をジャンが怪訝そうな顔で見る。



「…ステラ様?どうしてそのような格好を?」



あ、なるほど。

最初こそ、何故そのような顔で私を見るのか、と思ったが、ジャンの恐る恐る出された言葉によって私はその顔の理由を理解した。

少し目を話した隙に私の格好がいつものワンピースからメイド服に変わっていたのだ。
急にメイド服を着て現れればあんな顔もするだろう。

意味がわからないもんね。



「あー。これはちょっといろいろと、ね?」



説明するべきなのだろうが、今はそんな時間も惜しいので、私はジャンにこの格好について説明することなく、適当に濁した。




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