悪女の代役ステラの逃走。〜逃げたいのに逃げられない!〜





「よく見て。これがアナタを心から慕い、愛する者の瞳です。アナタを守れるのは俺だけだ」

「…」



私をじっと覗くセスに私は言葉を失う。

どうしてこうなってしまった。
私はセスのことを幼馴染のような存在で、共にルードヴィング伯爵家で切磋琢磨してきた同志だと思っていた。

だか、私をまっすぐ見つめるドロドロとしたセスの瞳にはどう考えても私と同じ感情はない。

何をどう間違えてセスはこんなにも歪んでしまったのか。

今の状況に唖然としていると、セスはそんな私なんてお構いなしにまた笑顔を浮かべた。



「大丈夫ですよ、ステラ様。アナタはここにただいるだけでいいのです」




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