悪女の代役ステラの逃走。〜逃げたいのに逃げられない!〜
「どうして?それは僕の婚約者様を迎えに来たからだよ。これから僕とステラは宮殿でお茶会をするんだ。知らないのかい?ユリウス?」
不敬すぎるユリウスだが、ロイは特にそんなユリウスを気にすることなく、むしろ煽るようにふわりと笑う。
するとユリウスはその美しい顔を不快そうに歪めた。
「…知っています。ですが、そのお茶会までまだ時間があります。約束の時間ではありません」
「そうだね。でも僕はステラに会いたかったんだよ。だから会いに来た」
文句を言っているユリウスにロイは変わらず笑顔だ。
この2人は特に仲が悪いわけではないが、私が絡むとどうも違った。
こんな感じで私を挟んでいつも一触即発ムードになる。
私を挟んで口論をするのは本当にやめていただきたい。
迷惑すぎる。