ふたりだけのオーキッド・ラグーン
東京研修でお世話になった鎌田女史の名前が久しぶりなのに、あの物件でも関係していたなんて、驚きである。
よくよくきけば、あの借り上げ社宅は鎌田女史が新居として押さえてあった物件だという。鍵をもらったときに確かにこういっていた、次の入居者は決まっていてそれまでの空白期間を真紘へ貸し出したと。
その入居者が、あの鎌田女史であったとは!
この事実を知って、真紘は青くなる。なぜなら、撤去の立ち会い人はその鎌田女史本人であったから。
「きれいに使ってありがとう」といわれてしまって、まさかその本人の部屋だなんて思ってもいなかったから「できるだけきれいに使いました」なんて、正々堂々と答えてしまった。
今にして思う、なんてトンチンカンな自分だったと。
「物件のことも知らなかったのだけど、鎌田さんが結婚したっていうのも知りませんでした。やっぱり独身だったんだ! 知らないだけでなく、お祝いのお花もいただいちゃった。こちらにこられるのであれば、どうしようかな、お礼とかしたほうがいいかしら?」
「いや、別にいいんじゃない。俺はカマリから何かもらってるっていうわけでもないし。ま、俺が男だから遠慮したのだろうけど」
独身の異性の同僚となれば、同志一同でお祝いを贈ることに問題ない。だが個人的にとなると、何かとややこしい。
「あいつの目的はわかっている。俺と真紘が喧嘩していなかどうかの確認だ。といっても、そう堅苦しく身構えることはない。向こうも結婚したばかりだから、新婦同士で新婚生活のことで盛り上がればいいんじゃない?」
よくよくきけば、あの借り上げ社宅は鎌田女史が新居として押さえてあった物件だという。鍵をもらったときに確かにこういっていた、次の入居者は決まっていてそれまでの空白期間を真紘へ貸し出したと。
その入居者が、あの鎌田女史であったとは!
この事実を知って、真紘は青くなる。なぜなら、撤去の立ち会い人はその鎌田女史本人であったから。
「きれいに使ってありがとう」といわれてしまって、まさかその本人の部屋だなんて思ってもいなかったから「できるだけきれいに使いました」なんて、正々堂々と答えてしまった。
今にして思う、なんてトンチンカンな自分だったと。
「物件のことも知らなかったのだけど、鎌田さんが結婚したっていうのも知りませんでした。やっぱり独身だったんだ! 知らないだけでなく、お祝いのお花もいただいちゃった。こちらにこられるのであれば、どうしようかな、お礼とかしたほうがいいかしら?」
「いや、別にいいんじゃない。俺はカマリから何かもらってるっていうわけでもないし。ま、俺が男だから遠慮したのだろうけど」
独身の異性の同僚となれば、同志一同でお祝いを贈ることに問題ない。だが個人的にとなると、何かとややこしい。
「あいつの目的はわかっている。俺と真紘が喧嘩していなかどうかの確認だ。といっても、そう堅苦しく身構えることはない。向こうも結婚したばかりだから、新婦同士で新婚生活のことで盛り上がればいいんじゃない?」