ふたりだけのオーキッド・ラグーン
唇に圧を感じる。気がつくと、すぐ近くに瑠樹の顔があって、その距離はキスをしているときのもので……
「?」
唇に何かが触れている。真紘は目を丸くしたまま、硬直する。唇への圧以外にも、温かな瑠樹の息が頬に当たる。
何かがふたりの唇の間にあるので直接は触れていないが、これはキスに違いない。いってらっしゃいのキスの変化球であった。
唇への圧はしばらく続いて、やがて瑠樹の顔が遠のいていく。
唇の上の圧力が消えて、瑠樹との距離も開いた。しかし唇には何かがのったまま。
「奥様、今日は頑張って早めに帰ってくる。明日の週末はうまく休みが取れたから、ふたりでゆっくりしよう。真紘はまだ本調子でないことだし、ね。では、いってきます」
そういい残して、今度こそ瑠樹は仕事にいってしまった。
ポツンと真紘はベッドの上に残される。瑠樹は明日からのスケジュールを告げてくれたのだが、その前に起こったことが何だったのかよくわからない。
瑠樹が出ていったあと、真紘は自分の口元を探る。指先にキスを遮ったものが当たる。唇の上にのるものを、摘み上げた。
それは、何かの花びら。白くて独特と形をしたこの花びらは、胡蝶蘭だ。
(あれ?)
(なんで胡蝶蘭が?)
「?」
唇に何かが触れている。真紘は目を丸くしたまま、硬直する。唇への圧以外にも、温かな瑠樹の息が頬に当たる。
何かがふたりの唇の間にあるので直接は触れていないが、これはキスに違いない。いってらっしゃいのキスの変化球であった。
唇への圧はしばらく続いて、やがて瑠樹の顔が遠のいていく。
唇の上の圧力が消えて、瑠樹との距離も開いた。しかし唇には何かがのったまま。
「奥様、今日は頑張って早めに帰ってくる。明日の週末はうまく休みが取れたから、ふたりでゆっくりしよう。真紘はまだ本調子でないことだし、ね。では、いってきます」
そういい残して、今度こそ瑠樹は仕事にいってしまった。
ポツンと真紘はベッドの上に残される。瑠樹は明日からのスケジュールを告げてくれたのだが、その前に起こったことが何だったのかよくわからない。
瑠樹が出ていったあと、真紘は自分の口元を探る。指先にキスを遮ったものが当たる。唇の上にのるものを、摘み上げた。
それは、何かの花びら。白くて独特と形をしたこの花びらは、胡蝶蘭だ。
(あれ?)
(なんで胡蝶蘭が?)