一途な消防士は、初恋の妻を激愛で包み込む
「くぅ~! その独特な雰囲気の塩対応! 久々に食らうと、なーんか宇多見と接してるって感じがするっす~!」
相手が関宮先輩であれば、なんて酷いことを言う人なんだと、怒り狂っていたところだが……。
私達はすでに社会人だ。
いつまで経っても、学生気分でなどいられない。
「小隊長と、いい感じだって聞きましたよ!」
なんて失礼な奴だと言いたい気持ちをぐっと堪え、貝のように心を閉ざした。
「あの人、黒髪になってからは陰鬱な感じになったんで。キャーキャー言われることもなくなったし、めちゃくちゃ宇多見に一途なんすよ!」
彼は私が一言も声を発さなくても、まったくこちらの様子を気にする素振りを見せずーーマシンガントークを繰り返している。
青垣くんに関宮先輩の秘密を打ち明けられた私は、彼にわざわざ指摘を受ける必要もないと唇を噛み締めた。
一途でなければ、高校を卒業してから7年経過したあとに私へ会いに来ない。
妹に束縛をされて身動きが取れず、一歩も動けなかった私の手を引っ張り上げないと言うことくらい、自覚していたからだ。
相手が関宮先輩であれば、なんて酷いことを言う人なんだと、怒り狂っていたところだが……。
私達はすでに社会人だ。
いつまで経っても、学生気分でなどいられない。
「小隊長と、いい感じだって聞きましたよ!」
なんて失礼な奴だと言いたい気持ちをぐっと堪え、貝のように心を閉ざした。
「あの人、黒髪になってからは陰鬱な感じになったんで。キャーキャー言われることもなくなったし、めちゃくちゃ宇多見に一途なんすよ!」
彼は私が一言も声を発さなくても、まったくこちらの様子を気にする素振りを見せずーーマシンガントークを繰り返している。
青垣くんに関宮先輩の秘密を打ち明けられた私は、彼にわざわざ指摘を受ける必要もないと唇を噛み締めた。
一途でなければ、高校を卒業してから7年経過したあとに私へ会いに来ない。
妹に束縛をされて身動きが取れず、一歩も動けなかった私の手を引っ張り上げないと言うことくらい、自覚していたからだ。