一途な消防士は、初恋の妻を激愛で包み込む
「香月先輩は、私をどのように説明していらしたのでしょうか……」
「誠実で控えめな、妻とは真逆の女性だと聞いていた」
義父の言葉を受けて、義母を見つめる。
息子と笑い合う彼女は、明るく太陽のような女性だ。
私と真逆と称するのも無理はない。
ーー陽日さんも、彼のお母様のように明るく元気になんの憂いも持たずに過ごし、歪んだ一面を持たない状態で香月先輩にアプローチを仕掛けていれば。
彼も私ではなく、あの子を好きになっていたかもしれない。
そう思うだけで一度和らいだ胸の痛みが復活し、息苦しさを感じてしまう。
「悪く思わないでくれ。私は君と息子の結婚を、認めている」
あの子のことを思い出して痛む胸を抑えただけなのに、義父は自分のせいだと考えたようだ。
困ったように眉を落とすと、意外な言葉を紡ぐ。
ーー香月先輩のお義母様は最初から、歓迎ムードだし……。
お義父様の言葉にも嘘や偽は感じられない。
肩の力を抜いた私は、ほっとした様子で小さな声でお礼を告げた。
「誠実で控えめな、妻とは真逆の女性だと聞いていた」
義父の言葉を受けて、義母を見つめる。
息子と笑い合う彼女は、明るく太陽のような女性だ。
私と真逆と称するのも無理はない。
ーー陽日さんも、彼のお母様のように明るく元気になんの憂いも持たずに過ごし、歪んだ一面を持たない状態で香月先輩にアプローチを仕掛けていれば。
彼も私ではなく、あの子を好きになっていたかもしれない。
そう思うだけで一度和らいだ胸の痛みが復活し、息苦しさを感じてしまう。
「悪く思わないでくれ。私は君と息子の結婚を、認めている」
あの子のことを思い出して痛む胸を抑えただけなのに、義父は自分のせいだと考えたようだ。
困ったように眉を落とすと、意外な言葉を紡ぐ。
ーー香月先輩のお義母様は最初から、歓迎ムードだし……。
お義父様の言葉にも嘘や偽は感じられない。
肩の力を抜いた私は、ほっとした様子で小さな声でお礼を告げた。