一途な消防士は、初恋の妻を激愛で包み込む
 そんなどうでもいい不安を、打ち消すかのように。

 小さなリップ音とともに私の肌へ唇が触れ合うたびに、沸騰してしまいそうだと錯覚するほどに全身が熱くなる。

「周りが気にならなくなるくらい……」
「うん」
「たくさんの愛を、注いでください……」
「喜んで」

 ――大好きな人と肌を触れ合わせることが、こんなにも幸福を感じられれるなんて、思っても見なかった。

「身体によく、刻み込んであげる。星奈さんを世界で一番愛しているのは、俺だってこと」

 ーーその宣言通り。

 私が彼なしではいらない身体になるまで。
 香月先輩は、長い時間をかけて抱き潰したーー。

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