DEEP BLUE




………彼の言う通りだった。



あたしは都合が悪くなると視線をそらしてすぐ逃げる。

自分でもずるいし、卑怯だと思う。
 


だけどそうさせてしまうのは、あたしの今までのトラウマからの防御線だと思う。



"これ以上話すと傷つく"、と判断すると、
あたしはいかに傷つかないように会話からくぐり抜けて行こうかと考える。




……そうすれば傷つかないで済むからだ。




でも






「あたしが好きだった人も……っ
同じ優しい目をしてたから………」





でも違ったんだ


この人はちゃんとあたしと向き合ってくれる人だったんだよね




「何だそんな事ですか」


「……ごめんね……
気、悪くしたよね……」



「全然!愛美さんは怯えすぎですよ」


 
「………」





あたしは自分の傷を共有するのがとても苦手だ。



でもその分、太郎はあたしの傷を上手く瘡蓋にしてくれた。





毎日毎日心を鋼にして、

毎日毎日傷だらけの鎧を身に纏っていたから分からなかった。



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