DEEP BLUE
「オレ、ずっと愛美さんのそばにいますから。
だからその人の事、忘れろなんて言いません。
ただ………」
「太郎…?」
ーーー……ザァァァン…
波の音が少し遠くなる。
温かい手の平が、あたしの頬に触れた。
ドキンドキンーーー……
やだ、どうしよう。
手の平を通して、あたしの大きい胸の音が聞こえたりしないかな……?
あたしは堪らず下を向く。
でもすぐにそれをさせないかのように、あたしの顎をグイっと持ち上げられた。
「………うつむかないで」
「た、太郎…」
「今言ったとこです」
「……っ」
「………オレは愛美さんを必要としてます。
それだけは……忘れないでくださいね」
そう言って。
太郎はあたしに、優しいキスをした。