桃色
「へぇ~、噂のタケル君か・・・。
 よろしくな」

そんなタケルを気にせずに、ゆぅ君がタケル
に向かって手を差し出す。

「おぅ、優士!こちらこそ、よろしくな!」

タケルもそう言って、差し出されたゆぅ君の手
を握る。


よかった~、二人とも仲良くなって・・・。

なんて思ってると、

「痛い!イテテテテッ・・・」

タケルが顔を歪めている。

「ん?どしたの?」

私はわけが分からなくて、ゆぅ君の顔を
見た。


ゆぅ君、笑ってる・・・。


「痛ぇよ、優士!」

タケルがそう言って、握っていた手を払った。

「水嶋が世話になってたみたいだな。
 元ボディガード君!」

ゆぅ君が不敵な笑みを浮かべながらそう
言った。


「もう、桃子がいらんこと言うから、優士が、
 ヤキモチ妬いてるだろ?」

タケルはそう言って、私に手を見せてきた。


「うわぁ~!!」

びっくりした。

タケルの手は真っ赤になっていた。


「ゆぅ君、やりすぎだよ!」

「わりぃ~、ついな。だって、こいつ、
 水嶋に馴れ馴れしいからな」

そう言って、タケルを睨み付けた。


「心配してるの?」

「ちょっとな・・・」


ゆぅ君がヤキモチ妬いたり、心配してくれた
ことが嬉しくて、私は調子に乗って
こんなことを言ってしまった。


「大丈夫だよ。
 タケルなんて眼中にないから!」



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