桃色
その頃、私はヒロ君という男の子に夢中だった。


ヒロ君とは、小4の時からずっとクラスが同じだった。


小学生の時のヒロ君はやんちゃで・・・ほとんど、授業なんて出てなくて、話したことがあまりなかった。


それなのに、中学に入ってからは真面目に授業も出てるし、サッカー部にも入ったみたいで。


偶然、席が隣同士になったことがきっかけで、私達はよく話すようになった。



・・・そして、私はだんだん、ヒロ君に惹かれていった。


でも、ヒロ君には彼女がいたんだ。


3年生で、すっごく可愛い子。



ヒロ君はその彼女とケンカをした時、


「なぁ、俺どうしたらいいんやろ?」


なんて私に相談してきたりした。


私は、ムッとしながらも大丈夫だよって笑った。


ヒロ君にとっては、彼女がとても大切で、私はただのクラスメートでしかなかったんだよね。





私の恋は発展するわけもなく、終わることもなく、片思いのまま・・・。


ずっと、こんな片思いが続くと思ってた。



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