わたしのスマホくん


──碧くんだから、気まぐれに電源を入れたりすることはないだろうと、この前とはうってかわって授業にも集中することができた。

放課後、学校じゃなんだからはやく外に出て碧くんに声をかけようといそいそとカバンに荷物を詰めていたら渚がやってきて。

「ねぇ青空、今度の放課後にどっか寄り道して遊んで帰ろうよ。弟くんのご飯準備ない時とか」
「うん、いいよ」
「よっしゃ。んじゃ後で予定合わせよ。じゃね!」
「はーいまたね。……よいしょっと」

わたしも帰ろ。



あまり廊下や階段を走ることはないのだけど、気持ちが前に行くせいか、先生とそうぐうしたら確実に怒られる速さで走ってしまった。

そして、少し歩いた先で周りに誰もいないことを確認するとカバンからスマホを取り出す。

「学校終わったから電源大丈夫だよー……」

……勝手に声かければ大丈夫とか思った行動だけど、本当につく?

真っ暗な画面を見て、やっぱり無理かもと思った。でも……

「あ」

電源が入ったのを見て、伝わっていたことに安心する。勿論、わたしは何もしてない。碧くん自身が反応して電源をいれてくれた。

【お疲れ様】

「……ありがと。今から帰るね」

碧くんがついたことは良かったけど、一つ気がかりなことがわたしにはあった。
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