わたしのスマホくん
後ろから聞こえた声に振り向けば開口一番に碧くんをにらむ真ん中の男の子。
頭のてっぺんから黒髪で毛先だけ髪が白く、左目が紫で、右目が黄色いオッドアイの持ち主。そしてなんでか、すごく不機嫌そうにこちらを見ている……。
「ぼくは新星碧。青空の新しいスマホ。よろしく」
だけどいつも通り碧くんは気にしてないみたい。
「新しい、スマホ?」
ぴくり、不機嫌そうな眉が動いた。
すると、
「……ふぁーあ、久々過ぎてねみぃな……え?え、青空っ!?……うわっお前もいたのかっ」
3人のうちの2人目はわたしを見て驚き、すぐ隣のオッドアイの子を見てより驚く。この子は白髪がメインで毛先が赤い。瞳はどちらも茶色だ。
「……僕のことみて、うわって何?」
「ごめんて。びっくりしただけだよ……というか、この状況なんだ?新顔もいるみたいだし……なんか寝てるやつもいるけど?」
床に座ったまま目をつむる3人目に全員の視線が向く。
視線を感じたのか、つむっていた目がゆっくりと開かれた。
「ん、なんかいっぱいいる」
紺色の長い髪を結んだ男の子。目を開けても眠そうな瞳は青色だった。
「……だぁーから、ボクは反対したのにぃー!!3人も男増えちゃったじゃーん!!」
大声とともにダンッ!と床をたたき、この世の終わりみたいにまた頭を抱えた桃李くん。
「ま、まぁ……その……とりあえず座って話そうか」
状況の整理をしないと、ね。