わたしのスマホくん
**スマホくんと夏休み**
頭を抱えていた桃李くんをなんとか落ち着かせ隣に座ってもらった。
わたしをはさんで碧くんも座り、古いスマホくん3人をソファに座らせて、机をはさみ向き合う。
「……えーっととりあえず自己紹介、だよな?俺は白井明華。そんで」
「僕は黒井円華」
毛先が赤い子が明華くん。そしてオッドアイの子が円華くん。円華くんはまだ不機嫌っぽい……。
「……自分は水無月莉雨」
1人だけソファの上で膝を抱えて座る莉雨くんはなんだか碧くんと同じ雰囲気を感じる。あまり表情変わらないとことか。儚い感じが。
「はぁ……」
桃李くんはずっと横でこの調子。
「青空はいいとして、僕らが自己紹介してあげたんだから、君もしてよね。ちっこいの」
円華くんが足を組みかえながら、ため息ばかりの桃李くんを見下ろす。
ちっこい、と言われた時桃李くんのお怒りスイッチが入ったのを察し、わたしは背中をさすった。
「むぅ……あーもう!ボクは兎川桃李!うやまえ!」
立ち上がり3人にびしっと指さす桃李くん。
明華くんは苦笑いをし、莉雨くんは驚いたのか瞬きをするも……